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遺言書が二つ見つかった場合、どちらが有効?~トラブルを防ぐための基礎知識~

相続登記 自宅の名義変更 L&Mコンサルティング司法書士事務所

遺産分割や相続手続きで重要な役割を果たす「遺言書」。しかし、遺言が複数存在する場合、どれが有効なのか判断に迷うことがあります。今回は、「遺言が二つ見つかった場合、どちらが有効なのか?」をテーマに、トラブルを防ぐための基礎知識を解説します。


1. 遺言が二つ見つかった場合の基本原則

遺言は、被相続人(亡くなった方)が自身の意思を示した重要な文書です。複数の遺言が見つかった場合、後に作成された遺言書が有効になります。

理由

  • 遺言は何度でも書き直しが可能です。

  • 被相続人の意思は、最新のものを尊重するのが法律の原則です。

確認ポイント

遺言に記載された以下の情報を確認してください:

  1. 作成日(最も新しい日付のものが有効)。

  2. 遺言書が法的に有効な形式で作成されているか。


2. 遺言の形式と有効性

遺言が有効であるためには、法律で定められた形式に従って作成されている必要があります。以下の3つが主な形式です:

(1) 自筆証書遺言

  • 特徴:本人が全文を自書し、署名・押印を行ったもの。

  • 注意点

    • 作成日が記載されているか確認。

    • 2020年の法改正により財産目録は自書でなくてもよくなりましたが、目録には署名・押印が必要。

(2) 公正証書遺言

  • 特徴:公証人が作成する公的な遺言。

  • 利点:内容が明確で無効になるリスクが低い。

(3) 秘密証書遺言

  • 特徴:遺言の内容を秘密にしたまま、公証人に証明を受けたもの。

  • 注意点:利用頻度が少なく、手続きの煩雑さや無効リスクが高い。


3. 遺言内容が矛盾する場合の解決方法

複数の遺言の内容が矛盾している場合、後の遺言が優先されます。ただし、以下のケースでは慎重な判断が必要です:

(1) 部分的に矛盾している場合

  • :遺産分割について一部の指示が異なる場合、後の遺言がその矛盾する部分についてのみ優先され、他の部分は前の遺言が適用される可能性があります。

(2) 前後の遺言が補完関係にある場合

  • :前の遺言で財産の全体像を示し、後の遺言で特定の財産についてのみ変更が指示されている場合、両方を組み合わせて解釈します。


4. 実務上の注意点

(1) 遺言書が法的に有効か確認

  • 専門家(司法書士や弁護士)に相談し、形式や内容の確認を行います。

  • 無効となる遺言書(例:署名がない、日付が不明)を判断することが重要です。

(2) 遺言執行者の指定

  • 公正証書遺言や後の遺言書で遺言執行者が指定されている場合、その執行者が優先的に手続きを行います。

(3) 相続人間の話し合い

  • 矛盾する遺言内容により相続人間で紛争が生じる場合、調停や裁判に発展することがあります。

  • 可能な限り話し合いによる解決を目指しましょう。


5. トラブルを防ぐためのアドバイス

(1) 公正証書遺言の活用

  • 公証人が関与するため、形式不備のリスクが低く、複数の遺言が見つかる場合でも信頼性が高いです。

(2) 古い遺言の破棄

  • 最新の遺言作成後、古い遺言書を適切に破棄することでトラブルを防げます。

(3) 専門家への相談

  • 複数の遺言が見つかった場合、内容や有効性について専門家に相談することでスムーズに解決できます。


まとめ

遺言が二つ見つかった場合、最新の日付の遺言が有効となります。ただし、内容が矛盾していたり、形式に不備があったりする場合は、慎重に対応する必要があります。

遺言に関するトラブルを避けるためには、信頼できる専門家のアドバイスを受け、適切な手続きを行うことが重要です。疑問があれば、ぜひご相談ください!



遺言保管制度 相続 名義変更

L&Mコンサルティング司法書士事務所

司法書士 望月大

         lmhoumu1@gmail.com


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